説明
: 本作は二代信濃大掾藤原忠国。宝永七年(1710)朝鮮使節に贈る刀を鍛える。享保五年(1720)70歳没。初代は国の字の中を玉と切り、二代以降は国の字を正字(國)に切る。信濃大掾忠国(初代)は出羽大掾藤原国路の優れた門人として知られ、「信濃大掾忠国」は、因州鳥取で初代が移住した寛永から八代ないし九代の明治まで同銘が続き、堀川一門の作風をよく承継し栄えた。本作は刃長1尺3寸3分、鎬造り庵棟の頑丈な姿の脇指。鍛えは小板目やや肌立ち、刃文は沸出来の互の目乱れに砂流し飛焼き掛かり変化に富む。生ぶ茎で地刃共に健全。映える茶漆変り塗脇指拵が付されている。