年明け1月9日(金)から11日(日)の3日間、地元野田市のホテルグランボワにて第5回野田刀剣市を開催いたします。
半年毎の1月と7月に開催している野田刀剣市は今回でもう第5回となります。野田および周辺地域の刀剣愛好家の方々に多数来場していただけるようになりました。
豊富な品揃えとご納得頂けるサービスで、愛好家が集まり、一日中刀剣や刀装具談義で盛り上がる刀剣展示即売会となるよう努力しております。
みなさま是非お越しください。
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本日千葉県銃砲刀剣類の登録審査会がおこなわれ行ってまいりました。
千葉県では年間4回開催されますが、毎回登録証の訂正で数振、多い時には10振もの登録証記載ミスを起因とする刀剣審査のために千葉市の会場まで出向きます。
今回は、「目くぎ穴の記載漏れ」と「裏年紀の記載違い」等でした。登録台帳や登録証記載事項が現物と相違しているケースは夥しく多く、所有者変更届を遺漏なくおこなう刀剣商にとっては大きな負担となっています。
所有者変更届をおこなう者が登録証の相違を訂正しようとすると、「記載事項の不一致」→「現物確認審査」→「一致しないと判断」→「全国照会」→「(該当先なく)新規発行」というプロセスになり、発行先教育委員会と千葉県教育委員会にまたがり手続きは煩雑です。かつ新規登録証代金6,300円を負担しなければならなくなるケースが大半です。手間のみならず費用の負担もばかになりません。
登録証作成事務方の専門知識が豊富であればかなり間違えは防げると思います。知識の向上が期待されます。
今回は訂正の他に、委任を受けて、31振の発見届刀剣審査を代理で受けました。
その刀剣は相続を受けた旧家より発見され、錆はもちろん、外装がないものなどもあり荒れた状態でした。軍刀や焼入のない刀剣も混在しておりそれらは登録対象外となりました。中には鍛錬焼入され映りも顕著な出来の良い満鉄刀もあったのですが、洋鉄は対象外と説明を受け渋々納得いたしました。
3テーブルに分かれて審査されましたので、刃長15cm未満のために登録不要で処理されようとしていた刃長14.1cmの短刀に後で気づき、敢えて登録証交付を依頼しましたところ、面倒がられたのでしょうか、「出来が悪いから対象外だ」と言われました。
鍛錬も焼入もあり玉鋼でつくられていても、出来が悪いと登録証は交付されないとは知りませんでした。刀剣商として毎月数百振の刀剣を見ますが、私が見る限りその短刀は登録が交付されないほど出来が悪いとは思えません。今回でもその短刀より出来の悪い刀剣が登録証交付になっています。そこで、「主観できめられては納得がゆかない」と食い下がると「主観で決めるんだ。作位が低い、茎仕立てが悪い」と保存審査のような規準の説明です。「茎棟鑢もはっきりしており茎仕立てが悪いとは思はない」と続けると「では他の審査員に見てもらおう」とのこと。私が審査員の中で一番刀を知っていると思っている職方の方は「私は登録証をつけて良いと思う」と発言してくれましたが、他の審査員は顔色を窺うようで「神社のお土産品のようだから駄目ですね」とこの審査員の判断が支持されました。審査会場で注目されるこのやりとりの中、その審査員の顔を潰すようなことが起こるはずはありません。
日本刀の定義(玉鋼を鍛錬焼入れした刀剣)に合致していれば登録証は交付されるべきで、出来栄えという主観を判断材料に入れるべきではないと思います。
その審査員はこれまで私が審査を受けたことのない方でした。審査員の名前を尋ねても名乗ってもらえず、この方がどれだけ日本刀を理解しているのか理解もできずに会場を後にしました。
日本刀の普及に頑張りますが、今日のような経験をするととても空しくなります。
-追記- 平成26年12月22日
登録審査会において、「作位が低い」「茎仕立が悪い」を理由に登録証を交付されなかった件は、他県の審査員に尋ねましたところ、「その判断は誤りであるので文化庁に確認したほうが良い」といわれました。そこで、文化庁の担当部署に事情を報告しましたところ、「(玉鋼・鍛え・焼入があるにもかかわらず)主観による作位を登録証公布の判断基準にするべきではない」とコメントを頂きました。その旨を千葉県教育委員会に伝えましたところ、既に文化庁より連絡を受けており、担当部署からは、「基準の徹底をはかります」とコメントを得ました。
登録証の問題は、私のような刀剣商でもなければ、審査員のいわれるままに従ってしまうでしょう。しかし、その審査員が誤った認識であるなら、誤った判断のまま処理が続いてしまいます。情報公開の今の時代ですから、登録審査基準は非公開などといわずに、明文化された基準を公開してみなが納得する審査にしてもらいたいものです。
11月21日(金)から11月23日(日)の3日間、これまでと同じく那覇市ぶんかテンブス館にて第6回沖縄刀剣市を開催いたしました。
ご来場いただきました方、また刀剣講座にご参加いただきました方々ありがとうございました。
沖縄刀剣市は、平成24年6月に第1回を開催して以来、半年ごとに開催し、もう3年が経ちました。初心者刀剣講座は3回目を数えます。
刀剣商がおらず、日本刀文化に馴染みの薄い沖縄で地道な愛刀家獲得努力を続け、少しずつ手応えを感じております。いつも足を運んでくれる常連が増え、会話も弾むようになりました。
しかしながら、今回はボーナスで財布の紐が緩む12月歳末でテンブス館が押さえられず11月の開催となったせいでしょうか、回を経るごとに順調だった商売がちょっと足踏みでした。商売の難しさを実感しました。挽回できるように今度は一層頑張ります。
次回の開催は、来年6月26日(金)~6月28日(日)です。
今年の大刀剣市が閉幕いたしました。
閉幕後の商談も成功裏に落ち着き、お祭りが無事に終わったと胸を撫で下ろしています。
ご来場いただきましたお客さま、特に陣中見舞の差し入れを頂きましたお得意さま方には改めて厚くお礼を申し上げます。
出店者達は毎度控えめにその成果を語りますが、台風に見舞われた昨年とは違い、今年は天気の妨げもなく大勢の来場者に恵まれて、総じて好調な先が多いような気がいたします。 どの店も売る工夫を凝らしており大変勉強になりました。
刀剣松本に関して申し上げますと、私は刀剣商になり大刀剣市に参加して今年で4回目ですが、初回から出店している父の印象でも過去最高の賑わいであったといいます。 顧客満足度を上げて工夫を凝らすとお客さまも反応してくれることがよくわかりました。
一言で申し上げますと、「成功」の今年の大刀剣市でした。来年も更なる向上をめざしてまた一年頑張ります。
第4回の本日は冥賀先生をお招きして、基礎のおさらいと鑑賞会をおこなっていただきました。
本日の鑑賞刀は新々刀の5振。
先ず新々刀の特色として、写し物、薩摩刀、復古刀、勤王刀、明治期の違いを説明いただき、それから鑑賞に入りました。
一号刀 元安(薩摩)
二号刀 眞雄
三号刀 清麿
四号刀 清人
五号刀 信秀
清麿およびその一門の名刀を手に取って鑑賞できる喜びに参加者一同眼差しは一層真剣でした。
清麿と聞いてまだピンとこない初心者でも昨年逝去された山本兼一先生著「おれは清麿」と昨年開催された清麿展の図録で説明を受ければその偉大さが伝わったと思います。めったに手に取る機会のない名刀は受講生の瞼に焼付いたことと思います。
飯田高遠堂の飯田慶久前組合理事長還暦祝いと初代タイガーマスクの佐山聡氏による「初代タイガーマスク基金」のチャリティーコンペ打上げを兼ねた懇親会に参加、約20名の刀剣商や関係者と親睦を深めました。
商売では競合先の刀剣商同士ですが結束は固く、慶事の集まりに声が掛かれば大勢が参集します。
また刀剣商組合では、社会貢献活動として、先天性心臓病などに苦しみながら経済的理由で手術が受けられない子供達を救うため設立された「明美ちゃん基金」を支援したり、児童福祉関連の「初代タイガーマスク基金」に支援をおこなっていますが、あまり知られておりません。
本日の催しは報知新聞が記事として掲載すると聞いています。
刀剣商のイメージがより良くなって欲しいものです。
本日、株式会社美術刀剣松本の前期平成26年6月期決算書類作成の労いと初代担当者の送別会を兼ねて懇親会をおこないました。
父の個人事業から法人成りして4期目の前期6月決算、おかげさまで順調な業績を残すことが出来ました。 係数管理を徹底し、また年間を通じて売買の平準化をはかり、変動が少なく安定した経営になってきたと感じています。
一方、売上拡大の他、消費税UPの対応や販売方法の多様化など経理が複雑化してきましたが、頼りになる顧問税理士のおかげで無難に対応することが出来ました。
4年前にご担当頂いた先生はご実家の税理士事務所の経営に参加することとなり東京の準大手事務所を退職されましたので、後輩で、現在担当の先生とささやかな送別会をおこないました。
何事にも全力投球の先生達で、刀剣松本にとって力強い味方です。準大手で学んだ経験を活かし素晴らしい税理士になるに違いありません。
刀剣松本は今期も増収増益を達成するべく、お客様への満足度を高めて良い品をご提供してまいります。
スタッフ共々一生懸命がんばりますので引続きご愛顧の程よろしくお願い申し上げます。
心配された台風8号の影響はなく3日間天気に恵まれました。暑い中、わざわざご来場頂きましたお客様方に心からお礼を申し上げます。
今回で第4回、地元野田を中心に近隣地域から愛刀家や興味を持ち始めた方々が連日足を運んでくれました。
オープン11時からクローズ18時近くまで歓談する方、3日間毎日時間を見つけて来てくれる方、第1回から気に入った品を購入し続けている方などお客に恵まれていると感謝しています。
おかげさまで売上は点数、金額共に記録更新、予想を大きく上回る成績でした。景気が上向いている証かもしれません。目の肥えた方々が優品を買ってくれたという印象です。
次回第5回野田刀剣市は半年後の来年1月11日(金)~13日(日)同じくホテルグランボアで開催予定です。
お客に満足頂けるように、気に入る品を提供出来るように今日からまた張り切って仕事します!
第5回沖縄刀剣市が無事に終わりました。
半年毎のイベントはもう3年目、開催を重ねる度に来場者が増え、もうかなりの顔馴染み客が出来ました。
今回も初心者講座をおこない、日本刀に興味を持つ若者など予想数を超えて受講してくれました。
沖縄には日本刀店がなく、現在愛刀家が多いとは言えません。
けれども定期的に続けていることで、「沖縄刀剣市」が認知され来場者と私共の距離はぐっと縮まっていると感じています。
「沖縄で日本刀の展示即売会をやってもらってありがたい」、「次回までにお金をためておきます」、「今日初めて日本刀を購入します」と言われた時には疲れも苦労も吹っ飛びます。
まだ商売としては経費が賄われる程度ですがチャレンジ精神を忘れずに沖縄の方々に日本刀の魅力を語り続けていきたいと思います。
今回いろいろとお手伝い頂きましたNさん、おかげさまで良いイベントになりました。
改めてお礼を申し上げます。
また半年後に第6回沖縄刀剣市開催を予定しています。
第6回 人形町刀剣市を開催いたしました。
前回2月は大雪でしたが、今回は連日真夏日となり暑過ぎる天気でした。
それにもかかわらず、案内を送付した馴染み客のみならず、インターネットのバナー広告を見て初めて来てくれた方も多数ご来場してくださり感謝しています。
半日以上ゆっくり鑑賞したり、二日間来てくれる常連も多く用意したお茶が足りなくなるくらいでした。また茶菓子などを差し入れしてくれるお客さんもいらっしゃいますが、今回手作りの厚焼き玉子をいただきました。だしが良く効いてお味はもうプロの域です。昼抜きの私には独り占めしたくなる絶品でした。
毎度のことながらみなさん刀剣談義に花が咲いて、聞いているだけでもいろいろ学べます。
次回の第7回人形町刀剣市は9月12日(金)~14日(日)、同じ場所「ぎゃらりーシムコ」で開催予定でございます。
みなさま是非お越しください。
刀剣界第18号の「刀剣商リレー訪問」記事取材で埼玉県吉川市の秀美堂美術店を訪問しました。
野田の美術刀剣松本からは車で約30分。 初めて訪れましたがとても広い店舗に豊富な品ぞろえでとても良いお店でした。 店主の小畠さんからは市場でよくアドバイスを頂いており普段お世話になっているので筆も滑らかでした。
【原稿】
都心から約一時間、まだ田畑が混在する計画都市吉川市の中心部、武蔵野線吉川駅北口より徒歩一分の場所に秀美堂美術店はあります。
「美術刀剣・骨董販売買取」看板が目に飛び込んで来ますので迷うことはありません。車で来店しても広い駐車場がありますので心配無用です。
5年前に新装開店した店舗は22坪とゆとりある広さ。硝子棚に整然と納められている刀剣60振が行き届いた照明で輝きを放ち見比べ易く展示されています。また豊富に置かれている骨董品には人間国宝の焼物などもあり好奇心がそそられます。
「9割は刀剣客だけど、客が入りやすいように何でも置いてある」という店主の小畠昇さん、好きで始めたこの道35年、独学でここまで築いて来たそうです。
モットーを尋ねると「お客さんに喜んで頂くこと」と即答で返ってくるところに小畠さんの実直な人柄が窺えます。
店の奥にはゆっくり談話できる畳敷きのスペースが設けられており気軽に通いたくなるお店です。
■秀美堂美術店:〒342-0041 埼玉県吉川市保一丁目3-10 ☎048-981-5013
4月27日、佐野美術館 渡邉妙子先生による日本刀講座の3年目を終え終了式がおこなわれました。先生は、「刀の品格がわかるように刀の勉強をおこなう事。そのためには人間の品格も磨く事」をお言葉として述べられました。
最終回講義のテーマは南北朝時代の備前刀です。どの鑑定刀も映りが顕著で、見比べることでその違いを容易に理解することが出来ます。
入札で間違えた点に先生から丁寧な説明を受け、「今日は南北朝末期と応永備前の体配の違いを覚えて帰ること」と指示されました。しかし、まだ理解できずに悩み顔の私に、「でもだいぶわかるようになってきましたね」とも。
やる気を上手に起させる渡邊先生にまた1年間お世話になり、三島通いを続けます。
刀の品格がわかる刀剣商になるよう頑張らなくてはなりません。
地元の野田市郷土博物館(千葉県野田市野田370-8)で市民コレクション展「日本刀 後世に伝えたい美と心」が開催されています(3月24日まで)。
日本刀の美しさを多くの方々に直接感じてもらおうと今回で14回となるこの日本刀展は、昭和37年より開催されています。当初は3年おき、現在は5年おきに野田市郷土博物館と共催の野田市美術刀剣会が開催を重ねてきました。野田市美術刀剣会は日本刀の美しさに魅せられた地元の愛好家が集まり、昭和35年に産声をあげた歴史ある会です。
今回の展示品は、野田市の関宿藩久世広運の八男として生まれ清麿の門人となった岩井鬼晋麿の刀や関宿出身で江戸時代後期の金工橋本正齋の鐔など約70点。解説パネルを工夫するなど日本刀を知らない人でも理解しやすい展示になっています。
また、開催期間中に関連イベントとして、刀剣の相談会や日本刀を題した詩吟の吟詠、抜刀演武なども開催され企画を盛り上げています。
今回の企画を担当している野田市郷土博物館の岩田学芸員は、「出品者の方々は、日本刀を自分の宝物というよりは日本の文化財であり後世に伝えていくことが大切だという気持ちをお持ちです。そういう愛刀家の気持ちを伝えられる展示にしたい。伝えることが出来たら成功です。」とこの企画の抱負を語ります。そして、「わからないことだらけでスタートし、教えてもらいながら企画を進めてきましたが、最近では少しずつ日本刀がわかってきて面白くなってきました。」とコメントもいただきました。
日本刀を次の世代に伝えたいという愛刀家の想いが企画の継続につながり、多くの新たな愛刀家を生み出し受け継がれてきました。
みなさま是非ご来場ください。
(添付資料:左から ポスター表面、ポスター裏面、のだジャーナル 2月22日掲載記事)