説明
: 岩恵比寿は狩衣姿で岩の上に座って釣糸を垂れる恵比寿の図。七福神の一柱である恵比寿は、商売繁盛や漁業の神様。右手に釣竿を持ち左手に鯛を抱える姿が一般的。「岩恵比寿図」は恵比寿の釣り糸に鯛がかかり釣り上げる前の光景であろう。作者の後藤光求(みつき)は華乗(かじょう)同人。後藤宗家十四代光守(桂乗)の次男で天明五年(1785)生まれ、嘉永四年(1851)67歳没。本作は、後藤光求(花押)と銘し、金色絵で縁取りした赤銅魚子地に高彫象嵌色絵で岩恵比寿をあらわした高尚な小柄。1997年特別保存刀装具審査合格。