説明
: 相模国廣光(初代)は正宗門または子といわれ、秋廣と共に南北朝時代の相州伝代表工。皆焼の華やかな相州伝を示した。本作は銘「相州住廣光」。やや小振りで尋常な姿より室町時代後期(大永1521頃の六代または弘治1555頃の七代)と鑑せられ、鑑定書に室町後期と記載あり。5百年の時を経て刀身彫は残影となったが皆焼の刃文と茎の状態は特筆。平成3年(1991)保存刀剣審査合格。 付された拵は、八角金沃懸地塗鞘研出鮫皮三節柄合口変り拵。鞘は木製の八角形で、各面に金沃懸地塗を施し、稜線を黒く残す。鯉口と鐺には銀金具。柄は黒色の研出鮫皮を用いた三節柄で、柄頭には鐶を備える。縁頭は肥後であろう。縁に飛鳥、頭に丁子の金散文様を施す。鞘には時代の朱橙色太下緒を巻き付ける。鮮やかな配色で独創的な意匠の合口変り拵。 八角金沃懸地塗鞘研出鮫皮三節柄合口変り拵が映える皆焼出来の相州廣光短刀。