説明
: 宗寛(そうかん)は文政初年(1818)奥州白河生まれ。嘉永五年(1852)頃江戸に出て固山宗次に入門する。のち高弟となり江戸深川に住み、下総国古河藩工をつとめる。安政元年(1854)から泰龍斎と号し、安政四年(1857)から銘を隷書風に切る。明治十六年没。本作は楷書体二字銘の宗寛初期作。直刃の匂口判然としないが、誂えられた黒漆笛巻塗鞘短刀拵は、大森英秀門人の大森英彦在銘の赤銅魚子地稲紋図の縁頭・小柄に金無垢陰陽菊花図目貫の特注品。刀身:2024年刀剣審査保存合格。拵:2024年刀装審査特別保存合格。